インチャイ☆サプリ (innerchild/supplement)

「小手伸也のよくわかる古事記<第4回>」開催決定!! 2012年4月6日(金)・7日(土)   @キッド・アイラック・アート・ホール

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スポンサー広告 |

疑問にお答え!(第2回アンケートより~その2)

ハイどーも!
何だか夏っぽいイベントが皆無のまま【夏】に去られようとしていることに危機感がハンパない、でおなじみ、innerchild小手伸也です。

今回も前回に引き続き、公演中皆さまから頂いたアンケート用紙内での質問に順次お答えしていきたいと思います!
守備範囲外からの打球でも全力でキャッチしにいくゼ。
それでは、プレイボール!!


T.Aさん(男性)
古事記と日本書紀についての違いについて、全体的にどの程度違うものなのでしょうか?

うむ。この辺は「第一回」で触れたんですが、良い機会なのでざっと復習しておきましょう!

先ず『古事記』!
成立は712年。上中下の三巻セット。
世界の始まりから推古天皇(第33代)の時代までの内容を記述。
稗田阿礼が記憶してきた伝承を太安万侶が記した、とされています。
世界的にも最古級の物語としても有名ですが、その目的は主に天皇に読み聞かせることで支配者としてのアイデンティティを確認してもらう、というもの。国をまとめる者が"何故偉いのか?"を自分の口で説明出来ないと説得力ありませんからね。なので基本的に部外秘。公的な出版物というよりは私文書でした。

対する『日本書紀』!
成立は『古事記』から8年後の720年。全30巻。
世界の始まりから持統天皇(第41代)の時代までの出来事を記述。
舎人親王が編集長となって複数の学者の手によって編纂された、と言われています。
日本最古の「正史」とされており、公的な文書として海外向けに発表されています。中身は完全な漢文体(当時の日本にとってのワールドスタンダード、今でいえば英語)で、記載方法も物語というよりは記事(記録)に近く、私文書としての『古事記』の存在を完全に無視しています。そのため、『古事記』の内容と微妙に食い違う部分も多く、回りくどい伝承や矛盾点を解消しようとしたフシが見られます。ただ記録としての客観性を重視するためか、一部内容が異なる「一書(あるふみ)」と呼ばれる11種類の別バージョンを同時収録しており、結果『古事記』の10倍の冊数になっています。

日本の歴史書といえば、本来『日本書紀』の方がメジャーだったんですが、政治と宗教の問題で「神道」が形骸化し、純粋な信仰を取り戻そうという運動(どこの世界でもおなじみ)の中、発見された『古事記』の写本が注目されるようになって以降、神話研究を行う学者層の中で両者の立場が逆転した、みたいですね。


T.Iさん(男性)
日本人と同じ宗教観を持った民族(国)があったら知りたいです。

日本神話の成立というのは、そもそも多彩な異文化交流の果てに生まれるハイブリットなものですから、神話自体の共通点でしたら、多神教国家、ギリシャ神話を筆頭に中国、インド、色々あります。が、精神性としてはちょっと違う印象がありますね。
本編(主に第一回公演)の中でも触れましたが、日本の神話の中には「海洋民族」の名残と思われる南方の神話との共通点が数多く存在します。島を生み出した創造主が兄と妹(もしくは姉と弟)だったという話は、東南アジアからポリネシアに渡る南洋に広く伝わる起源説話です。と同時にここいらは「精霊信仰」が根強かったりします。日本の八百万の神は、万物の創造主というよりは、むしろ万物そのもの…そこら中に目に見えず溢れる精霊のようなポジションに近い、というのは本編で語らせて頂いた次第です。と考えると、確立した宗教を保持する国家よりは、そのような島々に暮らすプリミティブな人々との方が共通の精神性が強いような気がします。

また一つ興味深いのは、もっと遠く離れた地域の海を舞台に生きていた人々、北欧に暮らす人々の世界観である『北欧神話』とも共通点が多いことです。日本人の宗教観を考えるに当たり、どうやら【海】という要素は切っても切れない関係にありそうですね。


はい、という訳でちょっと回答文自体がボリューミーなので今回はこの辺で。
冬までまだあるので小出しにいきます!
という訳でまだまだ続きます!次回もお楽しみに!

(…誰得ブログになってませんように…)


innerchild小手伸也

スポンサーサイト

よくわかる古事記 | コメント:2 |
<<いよいよ!「スサノオとヤマタノオロチ」編!! | ホーム | 疑問にお答え!(第2回アンケートより~その1)>>

コメント

やはり海と関係が深いと言うのは、なるほどなあという気がします。でも、何らかの宗教的儀式に水が関与しているのも興味深いです。社会学者の橋爪大三郎が「宗教は構造である」と言い放ったのを思い出しました。あ、でも古事記は宗教じゃないか。
2011-09-17 Sat 20:08 | URL | イエロー [ 編集 ]
社会学的な見方ですね。

確かに『古事記』には宗旨が語られず、もちろん「聖典」みたいな扱いもされていないので、「宗教」とはいいきれません。
ただ、国家の意思統一のために、混沌としてうやむやだった全国各地のカミサマ達をストーリーに組み込んだ上で構造化した、という意味では、まぎれもない「宗教」ですね。
2011-09-18 Sun 01:21 | URL | 小手 [ 編集 ]

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。